
イルランド料理・・・と聞いて、ピンとくる食べ物が挙げられる人って、どれくらいいるのでしょう?

アイルランドはイギリスの隣にある国で、風土がイギリスに似ているせいか食文化も多少なりとも似たものがあります。ロースト料理、煮込み料理、スコーンに焼きたてのパン ・・・

でも、アイルランドの食べ物の素材の良さと質の高さは、残念ながら日本ではまだあまり知られていないことです。
高品質の素材に恵まれているせいもあり、アイルランド料理の基本は、「旬の素材を使うこと」そして「素材の味を活かすシンプルな調理法」です。
これは庶民の通う食堂に行こうと、今流行りのどんな高級レストランに行こうと、アイルランドのシェフたちが決まって応えるセリフです。

お母さんの作る焼きたてのスコーンには、クリーミーなバターと夏に作り置きした実だくさんのベリーのジャムをのせて紅茶と一緒に。 ちょっとお腹が空いたら、お家で焼いた焼きたてのブラウンブレッドにバターをたっぷり塗って、脂ののった新鮮なスモークサーモンで一休み。
小腹が空いたら、 Pubで焼きたてのソーダブレッドに、旬の野菜たっぷりのクリーム・スープ。

採れたてのホワイトマッシュルームぎっしりのキッシュもあれば、フレッシュ・ハーブがいっぱいのローストポテトのサラダもあり。全て手作りだから、形もさまざま。でもそんな手作りならではの不揃いさをアイルランド人は「表情がある」といって好むのです。

ご近所では、蜂蜜がとれるから・・・と、自家製の蜂蜜を瓶詰めにしてわけてくれたり、庭で飼っているニワトリの卵でパンプディングを作ったり。
秋には自宅の庭でたくさん取れるりんごいっぱいのアップル・タルトに、アップル・クランブル。
近所のお店で買ってきた手作りマーマレードの瓶を開けると、果肉に混ざって大きなオレンジの種なんかも発見!

そんなことでさえ、手作りならではの良さを心から感じられるのです。
自分が口にするものは、自分の手で作るべき。それがスローな食文化が今でも息づくアイルランド風の食に対する哲学。
想像するだけで温かいでしょう?
その温かさアイルランド料理なのです。